「特攻」を学ぶ | 校長室(。ゝω・。)ゞ

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「特攻」を学ぶ
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    JUGEMテーマ:学問・学校
     

    太平洋戦争(大東亜戦争)の歴史は自分の祖父や祖母が経験しているだけに一番身近な「歴史」だった。

    300万人の犠牲者を出すこの戦争の意味は何だったのか?

    どうして日本は戦争をしたのか?

    戦争を戦った人はどんな気持ちだったのか?

     

    学校では毎年戦争の悲惨さを教えられた。

    子どもの頃はそれで良かった。「戦争反対!」そう唱えていれば平和な世の中が続くと思っていたから。

     

    でも、そうじゃなかった。

     

    大人になって歴史を教えるようになって、戦争の意味や経緯を知って初めて戦争を回避する「道」が見えて来るのだと分かった。それを噛み砕いて子ども達に教えていかなければならない。それこそ本当に平和を追求する道なんだと俺は思った。

     

    それから3年かけて日本全国を取材した。その中には「戦争」に特化した取材も多々あった。

     

    その中で最も印象に残っているのが「特攻」をテーマにした取材だった。

     

    特別攻撃隊、通称「特攻」。それは十死零生という死を前提とする作戦だった。

    海軍の神風特攻隊は零戦などの戦闘機に大量の爆弾を固定し敵戦艦に体当たり攻撃を仕掛けた。

    人間魚雷とも呼ばれる回天という、魚雷に人が乗り込んで体当たりする攻撃もあった。

    桜花と言うロケットミサイルに人が乗り込んで体当たりする攻撃もあった。

    戦艦大和に乗って、単独で無数のアメリカ軍艦隊の待つ沖縄に飛び込んでいくと言う特攻もあった。

     

    実に14009人の命がこの「特攻」で犠牲になった。

     

     

    そんな特攻を取材しに2年前、鹿児島県の知覧、鹿屋を訪れた。

    そこでたくさんのビデオを見た。実際に戦闘機が飛び込んでいく映像を見た。

    たくさんの「遺書」を見た。国の検閲が入るため、後ろ向きな泣き言は見当たらないけれど、家族に宛てた手紙からは愛情しか読み取れなかった。

    引き上げられた零戦を見た。ボロボロになって、これが本当に空を飛んでいたなんて信じられない姿だった。

    元特攻隊員のおじいちゃんからお話を聞いた。そのおじいちゃんから「私の記憶を語り継いでな」とバトンを渡された。

     

    そんな体験をしていく中で俺が一番考えたのは「特攻に行った人はどんな思いで飛び立ったんだろう」という事。

    特攻に出撃した人はほとんどが10代から20代。最年長でも30代の人達だと言う。

    俺は当時32歳で、娘が二人いた。

    知覧基地から特攻に出た最年長者は伍井芳夫という32歳の人だった。彼には妻と三人の子どもがいた。

    それを知った時、涙が溢れて止まらなかった。

     

    なぜ死ぬと分かっている特攻に行くんだろう?

     

    特攻に行く理由は人によって様々だと思う。(色んな人が色んな解釈をすると思うけど俺はそう思う)

    命令に従って本心ではなく行った人もいるだろう。本当に悲しい事だ。

    自分の生まれた国を守るために行った人もいるだろう。そんな人の犠牲の上に今の日本がある。

    そして家族を守るために行った人もいるんだ。こんな悲しい事あるか?

     

    でも、当時はミサイルも、レーダーも無かった。迫り来る米軍の艦隊に対抗できる作戦はほとんど無かった。

    そしてサイパン島、硫黄島などから毎日のようにB29が大量の爆弾を抱えて日本の都市へ空襲を行った。

    東京大空襲では一晩で10万人以上の民間人が命を落とした。

    戦争中、200以上の都市に空襲が行われ、33万人の命が失われた。

    「今日は俺の町がやられるかもしれない。親父やお袋は大丈夫だろうか。」

    「妻は、子ども達は無事だろうか。防空壕に非難しているだろうか。何とか生き延びてくれ!」

    「先月嫁に行った妹は無事だろうか。夫と一緒に逃げ切れているだろうか。」

    戦地で働く誰もに「家族」がいて、その家族の命に危険が迫っていた。

     

    そんな時に「特攻」の指令が下ったんだ。

     

    腕のいいパイロット達はこの命令に憤慨したと言う。

    「なんで俺が?俺だったら普通の攻撃で何十機も敵機を撃墜できるのに!」

    「なんであんなに優秀なパイロットを無駄に死なせるのか!上は何を考えているんだ!」

    そんな無念を抱えて空に旅立った人達がいた。

     

    そして、学徒出陣で短期間で養成された人達が次々と特攻に出撃していく。

    「僕の命で少しでも日本が守れるなら。お父さんやお母さんや弟妹達が生きていてくれるなら。兄ちゃんは先に行くけど、生きていてくれ」

    「人生五十年、自分は二十歳迄長生きしました。残りの三十年は父母上に、半分づつさしあげます。」

    「お母さん、よく顔を見せて下さい。しかし、僕は何にも「カタミ」を残したくないんです。十年も二十年も過ぎてから「カタミ」を見てお母さんを泣かせるからです。」

     

    そして父である男達も飛び立っていった。

    「素子が生まれた時おもちゃにしてゐた人形は、お父さんが頂いて自分の飛行機にお守りにして居ります。だから素子はお父さんと一緒にゐたわけです。素子が知らずにゐると困りますから教えて上げます。」

     

    俺と同じ歳だった32歳の伍井芳夫中佐はこんな遺書を遺している。

    「物ノ道理ガ解ル年頃ニナッテカラ知ラセヨ

     芳則ニ一筆遺ス
     父ハ大東亜戦争五年目ノ春 名誉アル特別攻撃隊第二十三振武隊長トシテ散華ス
     オ前達ノ成長ヲ見ズシテ去ルハ残念ナルモ悠久ノ大義ニ生キテ見守ッテイル
     良クオ母サンノ謂イ付ヲ守ッテ勉強シテ日本男子トシテ 陛下ノ御子トシテ立派ニ成人シテ下サイ 
     将来大キクナッテ何ヲ志望シテモ良シ 唯父ノ子トシテ他ニ恥ザル様進ミナサイ
     オ母サンニハ大変ナ苦労ヲ掛ケテ頂イタノデス 御恩ヲ忘ズ立派ナ人トナッテ孝行セネバイケマセン 

    体ヲ充分鍛エテ心身共ニ健全ナルベシ」

    自分の命と引き換えに、家族が必ず生きていられると誰もが信じていた。信じているから自分の命を賭ける事が出来た。俺はそう思う。そう思うからこそ涙が止まらないんだ。

     

    出撃の前日、伍井芳夫中佐はこんな遺書を遺した。

    「人世の総決算 何も謂う事無し」

    言いたい事はいっぱいあったんだろう。子どもの成長を見守りながら、楽しみにしながら、いっぱいいっぱい教えてあげたい事や、嬉しい事や、もっともっとたくさんあったんだろう。

    でも、子ども達の将来が脅かされるなら、自分が代わりになるよ。そんな決意が読み取れるんだ。
    死にたくなんかないよ。生きていたいよ。それでもどっちかを天秤にかける状況になってしまったんだ。その上での決意だったんだ。

     

    同じ父親として、その気持ちがものすごく良くわかる。

    愛するって、ものすごく優しい。

    優しすぎて、悲しい。

     

    愛する者が生きるために「誰か」が命を賭け無ければならない。敵を殺さなければ自分が、自分の家族が、友人が、同じ国の人が殺されてしまう。そんな状況で優しさは悲しい刃に変わっていくんだ。

     

    遺される方だって悲しい。

    伍井芳夫中佐の奥さんは特攻の知らせにショックを受けて母乳が出なくなり、手紙を宛てた長男は生後8ヶ月でこの世を去ったと言う。

    中佐は旅立つ日に赤ん坊に「後は任せたぞ。お前は男の子だから母さんを守るんだぞ」って言い聞かせて家を出たそうだ。それなのに。それなのに。

    悲しすぎるだろう。命を賭けて守ろうとしたんだぜ。それなのに、それなのに。

    こんな話が特攻に行った14009人のすべての家族にあるんだ。

     

    特攻だけじゃない。戦闘で命を落とした人、逃げる途中で命を落とした人がたくさんいる。俺のばあちゃんも戦争中に栄養失調で子どもを2人亡くしたと聞いた。

    亡くなった人だけじゃない。負傷し、家を焼かれ、大事なものをすべて失った人がもっとたくさんいる。

    日本中で多くの人が傷つき、涙を流した。

    そして、それは日本だけじゃない。戦争を行った世界中の国々で、こんな悲劇が生まれていたんだ。

    みんな傷ついて、この戦争が終わった。

     

    戦争は嫌だ!でも戦争は起こる。

    どんなに「戦争反対!」って叫んでも。

    戦争をするには理由があるから。

    戦争で命をかけた方がマシな状況にある人達は、どんなに君が「戦争反対」って叫んでも、決意を持って戦争を行うだろう。誰かのせいで、何かのせいで、自分や家族が生きていくのが困難な状況になっていれば。

    日本人と同じだ。命を賭けて愛する者を守るために戦争を行うだろう。

    貧困で食べるものが無い。仕事が無くて家も無い。戦争しか無い!そう思う人達は実際にこの世の中に「いる」。

     

    だから俺は教えるんだ。「そうなる前に、戦争をせずに済む方法を考えよう」。

    そのためには自分達の利益はもちろんの事、相手の事も考えて助けていかなきゃダメなんだ。

    君が学んだ事、培った仕事を世界の人々のために役立てて初めて戦争は避けられる。

    俺は戦争を学んで本気でそう思ってる。

    だから俺は自分の「仕事」で戦争を避ける行動をする。

    カンボジアの人々に何かしようとボランティアを始めた。

    日本語を学ぼうと言う外国人に日本語を教えている。

    そんなちょっとの事でも「分かり合えて」「仲良く話し合いで済む」一つのきっかけになればいいと思ってるから。

    君が今やっている仕事、いつかやる仕事、それで世界を平和に「する」んだ。

    平和は、願ってるだけじゃダメだ。君が立ち上がって、自分の仕事で世界中の人とつながっていかないとダメなんだ。

     

     

    俺は特攻を美化しない。それが正しいか間違ってるかも教えられない。

    でも、絶対に俺は二度とそれをするべきではないと思っている。

    でも、当時と全く同じ状況に置かれたら、、、きっとしてしまうと思うんだ。

    それが分かるからこそ、絶対に「その状況を作らない事に命を賭けよう」と思う。

    それが命を賭して逝った人達の思いに応える事だと俺は学んだ。

     

    youtube等の動画サイトで特攻の映像が見れる。

    テレビの向こうの光景は全然リアルじゃない。次々に散っていく飛行機を見ていると、人の命がものすごく儚いものに思えてしまう。

    でも、違うんだ。彼らの遺した手紙を読めば、ビデオの中のその飛行機には「後は任せた」と愛する者が生きてくれる事を願って死んでいく人達のものすごく熱い思いが籠ってるんだ。

    数秒の映像で散っていく命の存在を噛み締めてほしい。

    それがほんの70年前の事だって、知ってほしい。

     

    そして忘れないでほしい。

    ぶつかっていく戦艦にも同じ「人間」が乗っている事を。その人間には「家族」がいる事を。

    どっちも悲しすぎるんだ。戦争になってしまったら、そう言う悲劇が俺にも君にも起こるんだ。

    そうなってしまったらきっと同じ事を繰り返してしまうんだ。だって愛する気持ちは変わらないから。

     

    だからもっともっと学ぼう。戦争を回避するために無駄な知識なんてきっとない。

    政治を学ぼう。政治家になって直接交渉できる人が必要だ。

    文化を学ぼう。相手の国を理解していれば避けられるかもしれないから。

    外国語を学ぼう。話し合えれば分かり合えるかもしれないから。

    歌を歌おう。同じ歌を一緒に歌えば落ち着いて話せるかもしれないから。

    スポーツをしよう。同じルールで、同じ汗を流したら、仲間になれるかもしれないから。

    どんな些細な知識でも、ゲームだって漫画だって、世界中の人々と分かり合えるツールになるのなら、知っておいて損になんてなるわけない。

     

    そして、手を差し伸べよう。自分の家族を取るか、相手を殺すか、という究極の選択に陥る前に、「一緒に生きていく」という決意をしよう。それがこの地球で生きるってことなんだ。

     

    そして、頑張ろう!自分の道を。自分の大事な物を守るために、たくさん相手を助けて。

    みんなで生きよう!寿命が尽きるまで。何かの犠牲になんかならないで。

    そこに「命を賭ける」事が戦争を生きた人々からの願いなんだ。このメッセージを伝えるために俺は特攻を勉強した。

     

     

    これが俺がこの特攻と言う歴史から学んだ事。うまく教えられたかな。

     

     

    〜Love Others for myself〜

    なかよし学園校長 中村雄一

    この作品も是非見てほしい。読んでほしい。

    | LOVE OTHERS | 08:42 | comments(2) | trackbacks(0) | - | -
    今日は伍井中佐のご命日です。
    謹んでご冥福をお祈りいたします。

    伍井中佐で検索していたら、貴ブログにたどり着きました。
    読んでて、涙が出そうになりました。
    さぞかし無念だったろうと思います。
    ほかのブログでは、表向きの発言とは違う、一人の「父」としての苦悩を、身近な人々に語っておられたと耳にします。

    父として、最愛の妻が生んでくれた宝である子供たちと
    もっと触れ合いたかっただろうに…。
    考えれば考えるほど、故人の思いが感じられ
    いたたまれない気持ちになります。


    | かいもん | 2016/04/01 9:49 PM |
    かいもんさん、メッセージありがとうございます。
    この記事以降、アウシュビッツやカンボジアなど、世界中の戦争遺産を取材しその想いを強くしました。故人の想いを無にしないためにも、僕は「平和への道筋を考える」生徒達を育てていきたいと切に思います。
    | 校長(≧∀≦)ノ | 2016/04/02 3:00 AM |









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